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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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やみいろアルカディア #31 

#31 彼の誘い

前回のお話。
明くる日の闇咲邸。
レナとアリシアに、張り込みをされて戸惑うミライ。
レイナが、張り込み隊を排除した後。
告白文(練習用)をミライに書かせるも、それは文として認識出来るものではなかった。

ランタンの明かりがほのかに灯る薄暗い地下室に、その双子はいた。
レナ「空き部屋なんていっぱいあるのに、なぜわざわざ地下に?」
 妹のレナは、そう言った。
 姉のレイナは、静かにこう答える。
レイナ「この部屋知ってるのは、私たちだけでしょ。それに下手に他の人に知られたら……。」
レナ「なるほどね……。」
レイナ「それでね……。」
 双子は、「周りに知られない方がいい」密かな相談をするのであった……。

*数日後*

 ミライは、いつも通りアイシクルを抱いてソファーの隅っこに腰かけていた。彼に対する淡い想いに苛まれつつも。
 すると突然、後ろから首をぐいっと持ち上げられる。
ミライ「……うっ!」
 ミライは、息苦しさと同時に後ろを振り向く。すると、ユウリがニコニコとしていた。
ユウリ「ミライ。遊ぼっ。」
ミライ「………………っ。」
 ユウリの笑顔に、ミライは火照り声が出ない。
ユウリ「どうしたの。二人で、遊びたそうな顔してたの知ってたよ。だから今日は遊ぼうな?」
ミライ「う、うん………。」
ミライは、ユウリに言われるがまま頷いた。
ユウリ「よし、行こう。」
ユウリは、ミライの細い手首を掴むと、そのまま空間魔法を唱えた。


~迷いの森の湖~

アルカ村東部に位置する、薄暗い「迷いの森」の中。そこに一筋の光が差し込み、宝石のようにキラキラと輝く湖があった。
そこへ、一組の男女が突如現れた。
ミライ「ここ………どこ?きれい……。」
 回りを見渡しながら、ミライはそう呟いた。
ユウリ「だろ?気に入りそうな所探したんだよ?」
 ユウリは、地味に頑張った感を醸し出している。
ミライ「きれいだし……眩しくないし……丁度いいくらいにじめじめ………。」
 ミライは、すっかりこの場所に見とれているようだ。
 それを見たユウリは、安堵の表情を見せる。
ユウリ「それは良かった。……」
 その時だった。
ユウリ「……………っぐは!」
 ユウリが、血を吐いたような声を出して地面に倒れる。
ミライ「ユウリ………!?」
ミライは、後ろを振り向いて驚いた。半分死んだ魚のような鈍い目の輝きが、更に失われる。
 少しの間沈黙が続いた後、ユウリが何事も無かったかのように立ち上がった。
ユウリ「……ごめん。そんなにびっくりしなくてもいいじゃん。」
ミライ「……死んだかと……思った……。」
ミライは、半分涙目になっている。
ユウリ「大丈夫、俺は死んでないから。」
 ユウリは、そんな彼女の肩にぽん、と手を置いて言った。いつの間にか、二人の間の距離は狭まっている。
 それに気づいたミライの顔が、また火照る。
ミライ「…………っあ……!?」
ユウリ「なぁ………。」
ユウリが、更にミライの顔に近付く。
距離がだんだん縮まるねと比例して、ミライの胸の鼓動は強くなっていく。
そしてユウリは、ミライの耳元でそっと言葉を発した。
ユウリ「ミライ、俺の事、好きなんだろ?」


《続く》
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