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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendrillon~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #111 

#111 別れ

~バベルの塔跡地 地下部~

崩壊したバベルの塔の跡地、地下部は、地の果てまで続く大きな穴を囲むように、周りはダンジョンと化していた。
グレン「ふむ、たしかこの辺に……お、見つけた。」
グレンは、とある部屋の扉を開く。崩壊の衝撃のせいか扉はボロボロになっており、開くと同時に音を立てながら崩れ去ってしまう。
扉を開いた先には広々とした部屋。そこには視界全体に広がるほど巨大で、ところどころ錆びており、古代的でかつ近未来的な雰囲気の装置が置いてあった。
エメラルド「これは……。」
普段から不思議な薬やギルドの小細工を担当していたエメラルドでさえ、これには目を引かれるほど驚いていた。
リリウム「グレン、こんな凄そうな物造ってたの……。」
グレン「これはテレポート装置だ。これは空間魔法のテレポートとは違い、魔力による差に左右されない。そして異世界や夢の世界までも行ける。皆、こうなったからにはルナリアにはいられない……。だからせめて……最後は好きな所で余生を過ごしてくれ……。本当に……俺の欲のせいで……すまな…………ぃい……………。」
グレンは、説明中にだんだんと泣き崩れていき、最後はたくさんの涙と泣き言で何を言っているのか分からなくなっていた。
リリウム「今更なの。りりが被害を拡大させてしまったから……」
リリウムは、哀哭しているグレンに優しく寄りかかった。
グレン「リリィは悪くない………。お前は……いつか……再び呪いで猛威を振るうと…………。」
泣き続けるグレンに、ジグマも優しく寄り添って背中をさする。
ジグマ「今更過ぎた事だし仕方ないじゃん。最後にはルナリアも平和で、みんなもこうしているから。みんなその後はなんとかするよ。ここにいる誰一人も凶竜を恨んだりはしないよ。ね?」
ジグマが皆の方を見る。
グレンは、絶えず流れる涙でぐしゃぐしゃの顔を上げる。
皆は、ジグマやグレンの方に向かって優しくうなづいた。
ジグマ「ね?そして最後に、こんな凄い装置で好きなところへ逃げさせてくれるんだもん。」
グレン「本当に……いいのか……?」
リリウム「Viergeのギルマスとしても、凶竜と墜ちた魔兎としても許可するの。えへっ。」
グレンの胸元には、自分の涙で濡れながらも笑っている彼女の姿がいた。
リリウム「はやく装置を動かすの。皆早く逃げないとここも囲まれちゃうよ。」
リリウムは、頰を膨らませた。
グレン「分かった……。」
グレンは、ゆっくりと歩き出した。そして、装置のスイッチを入れる。
装置は、ギュオン……と音を立て、優しい光と共に起動する。
グレン「さぁ……行きたい場所を強く念じて……別れの時だ……。」
グレンがそう言うと、まずはももかが夜霧を連れて名乗り出た。
ももか「じゃあ……私はこのフェニックスと一緒に吸血鬼城に住むわ!ね。」
夜霧「…………おいお……。」
ももかと夜霧がゲートをくぐると、声が途切れて聞こえなくなった。
リオン「次は私と黒猫魔だな。今までお世話になったな、皆。」
黒猫魔「ドウカお元気デ……」
リオンと黒猫魔は、皆に向かってお辞儀をしてゲートを潜っていった。
リン「ねこしゃ……。」
リオレット「いざとなったら寂しいな……。」
仲間との別れを惜しむメンバーはもちろんのこと。新生活にうかれていたメンバー達も、いざ別れを告げると、寂しさに心を浮かれた……。
リン「ばいばい……!」
妖猫「さよなら……!」
KAEDE「メンバーの皆さんの無事を祈ります。」
ちょこぽよ「皆さんバイバイまた明日ぁあああああーー!!」
エリィ「皆さん、どうかお元気で!」
同じように次々とメンバー達がゲートから新境地へと旅立っていく。
気がついた時に残っていたのは、リリウムとグレン、エメラルド、ジグマ、シシャモの五人だった。
エメラルド「最後は俺らか……。」
シシャモ「三人でまた伝説を作りに放浪するかな。」
ジグマ「だってルナリア三銃士!魔兎の脅威を二度も止めた!」
シシャモ「じゃ。」
エメラルド「二人とも頑張れよ!」
“ルナリア三銃士”は、冒険に出かける時のようにわいわいとゲートをくぐっていく。
ジグマが、ゲートをくぐる直前で。リリウムとグレンの方を振り向いた。
ジグマ「リリィ、今までありがとう。あまりグレンを困らせちゃダメだよ。グレンも。これからリリィの事をよろしく。」
リリウム「ジグ……!」
リリウムが、ジグマに抱きつこうとする。その時には、彼はゲートの外だった。
リリウム「あ………」
リリウムは、ただ手を伸ばして立ち止まっていた。
すると、ぎゅっと抱かれ引き寄せられる。
グレン「これからは俺がいるじゃないか。」
そこにはグレンが、リリウムにキスを仕掛けてきた。
リリウム「ぅ……。」
二人は妖艶に舌を絡ませ、お互いの顔が火照るまでディープキスを交わす。
グレン「……ね?」
しばらくするとグレンは、優しくリリウムから口を離した。
リリウム「うん……。」
リリウムの頰は、香り高い満開のバラのように染まっていた。
グレン「じゃあ……行こうか。」
リリウム「……行くの。」
二人は目と目を合わせてうなづいた。
そして、ゆっくりとゲートを潜っていった。
二人の通った後のゲートはビビッドピンクに染まり、装置も赤くなるほどに熱を発す。
そして、プシュー……という音と煙を立てながら電源が落ちていった。

《続く》

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