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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendrillon~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #92  

#92 黒き茂みと白き空間

夜霧「……!」
夜霧は、とっさに魔兎に立ち向かう。
モモ「いくらなんでも無謀よ!」
他のメンバー達が退却を試みる中。モモは夜霧を引き止めようとする。
しかし彼は聞いちゃいなかった。
巨大な黒き茂みの中に、黒き小さな影が入ってゆく。
モモ「夜霧ぃいいいいいい‼︎‼︎」
モモがそう叫んだところで。その声は届かなかった。
そんな彼女の肩を、シシャモがぽんと軽く叩く。
シシャモ「お前も危ない。早く逃げよう。」
モモ「でもあいつ……。」
モモは、夜霧の向かった方を見つめていた。
シシャモ「自爆しにいったようなものだからしょうがないじゃないか。」
シシャモは、冷静に流してモモの手を引く。
モモ「………。」

***

────???

少女は何もない、画用紙のような真っ白な空間にいた。
目の前には、見覚えのある男。
男「会えたね……。」
男は、優しい笑みを浮かべて言う。
少女「どうしてよ……。」
少女は、下にうつむきながら言う。
男「さぁね。俺にもどうしてか分からないな。」
男は、前を向いていた。
少女「ふんっ……。」
少女は、そっぽを向いていた。
男「そう拗ねるなよ……俺たちは結ばれたようだ。」
男は、突然大胆な事を言い出す。
少女「気持ち悪い……。」
少女は、それを拒絶する。
男「その腕の契約印は、既に物語っている……。俺の片瞳もな……。」
男は、宝石のように光っている瞳で少女の腕を見つめ、手を当てた。
少女「…………。」
少女は、影を帯びたような表情で目を背けていた。
男「おいで?」
男は、微笑みながら手を広げた。
少女「…………うっ。」
少女は、フラッと男の元へともたれかかった。
男「よしよし……いい子。魔兎の呪いに狂わされた哀れな少女。」
少女「うぅ……。」
男「その心も身体も、本当は欲しているのではないか?」
少女「何よ……。何も求めてない……!」
少女はそう言いつつも、照れた表情で、その腕は男を離さないでいる。
男「これは一種の運命……身を委ねて甘えていいんだぜ?」
男は、優しくも妖しい笑みを浮かべて少女を抱き返す。そして、頭をなでるのであった。
丁度それと同時に。辺りの風景が黒に染まりゆく……。二人を始点として。
少女は、それに気付かず、気づいていても構わずにただ黒に抱かれていく。
二人だけの世界。そこへ。
夜霧「…………(断ち切る)!」
夜霧はハサミで絵を切るように、二人の間を剣で斬り裂いた。


《続く》



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