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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #66 

#66 モモの見た風景

〜モモの豪邸ーベリィ=ストロウー〜

こちらも例の騒動による症状は治まり、言葉を発せるようになって来た。
しかし、まだ全快ではない喉をいたわるためか。ティーセットと一緒に蜂蜜が置いてあった。
モモは庭で、蜂蜜入りの紅茶を飲みながら黒い靄のする方を眺めていた。
それをまた、アムロはずっと様子を伺っていた。
アムロ「お嬢様、ずっとあちらを眺めてどうしたのですか?もうかれこれ三時間は経っていますが……。」
モモ「あの方向が何か分からないの……今さら……」
モモは、憂いを瞳に宿しながらため息をついた。
アムロは、優しくモモの肩に手を当てた。アムロ「分からない訳では無いんだ、バベルの塔ですね。」
モモ「ふぅ……。」
モモは、再度ため息をつく。
アムロ「やはりあの竜の事が気になるのですね、お嬢様は……。」
アムロがそう言うと、モモは突然立ち上がって。
モモ「………‼︎」
突然泣き出したかと思うと、家の中へと駆けこんでいった。
アムロ「お嬢様‼︎………(触れない方が良かったのかな……)」
アムロはそれから、虚しさを背に、黒い靄の方を三時間見つめていたのであった……。

***

〜数日前〜

チルリータもといモモも、自らの運営するギルドを持っていた。
もちろん、そのギルドにも「凶竜の討伐依頼」のクエストは出ていた。しかし、飛び抜けた報酬額には動じず、そのクエストを破棄し続けていた。また、他のギルドのクエストで見かけたと言われても、決して行かないように、と忠告をし続けていた。
それは言うまでもなく、あの竜の恐ろしさは人一倍自分が知っていたからだ。
しかしそれでも聞かずに、そのクエストに向かう者は一部を除き絶えることは無かった。そして、そのクエストに向かったものは、誰一人と帰ることは無かった。
そこでモモも躊躇はしたものの、何があったかと気になるので、あの山脈へ向かってみることにした。
すると………。
向かう道中には、恐らく先へ侵入しないように立っていたであろう護衛たちの亡骸。
恐れるも先へと進むと、今や人気なくし、闇にうっすらと見える建物の黒き影を、灼熱が霞めている山脈ふもとの村の跡。

全身から意識と水分が抜けていく感覚と闘いながら、進む先には────

以前の様な険しい岩壁が見える山々では無い。山があった場所は、この星が原始の姿に戻ったかのような、広い広い溶岩の海。そして、奥に見えるのは、世界樹をさえ連想させる巨大な要塞の影。要塞の周りには、黒い結界が張られ、溶岩が当たりを照らす中で、闇に包まれていた。
そして以前とは違い、生命の欠片もない。まるで何者とも入ってくる事を、拒んでいるようだった。

モモ「グレン………。」

そう呟いた後、気がついた頃には、知らない家で看病をされていた。

***

モモ「…………。」
モモは、一人自室のベッドの中に引きこもり、ただ、天井を見上げては涙をゆっくりとこぼしているのであった。

《続く》
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