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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #79 

#79 驚威の魔兎

その後も、魔兎の様子を伺っては進み、街にうごめく黒い動体を倒し、そしてちょこちょこと物陰に隠れ……を繰り返していた。
緊迫した空気の中、疲れを見せ始めるメンバー達。
煉「疲れたぁ……。」
Flufly「地味な作業だなぁ……もういいんじゃないの?」
楓「生存者……いなさそうですしね……。」
るかたこ「引き返します……?」
そう、ヒソヒソと話をしていると。
「失礼だな……いるよ………。」と、震え声がした。
銀月「誰?」
銀月が、後ろを振り向くと、男が二人、身を寄せ合っていた。
斬識「ブルブル……。」
シン「あ、どうも……。」
斬識とシンであった。
銀月「これはこれはどうも。犬ですね……。それと斬識さんだね。」
シン「キュゥウウ……ン……って犬っていうなぁ……。」
斬識「それより、魔兎に襲われかけたんだよ俺ら……。」
銀月「あの……大体想像はつきますが……。一応何があったか教えてくれませんか?」
こちら側としては、魔兎の情報は聞き逃すわけにはいかない。銀月は、斬識がリラックスできるよう、背中に優しく手を置く。
斬識は、最初は震えと呼吸の荒さにすぐ言葉が出なかった。しかし何とか心を整理し、魔兎に襲われかけた時のことを話す。
斬識「あぁ……。あれは……人間が挑むものじゃねぇよ……。見ての通り巨大で、なんか胞子のようなものを撒き散らしていて、見るものを全て潰してゆく……俺らも何人かで逃げてはいたが、俺ら以外の仲間は殺られ……。恐怖からずっと隠れていたよ……。」
続けて、シンもこう言う。
シン「斬識と隠れていたら……見つかって……。あの時は死ぬかと思った……。占い師リオンが現れて……なんとかそこは逃れられて、更に逃げたんだが……。しばらくしたら……黒い竜巻が…………。」
語った二人ともに、顔面蒼白。瞳には、まるでお化けを見た子供のように涙を浮かべていた。いや、本当に化け物を目前にしているのだが。
銀月「やっぱりそうか……。」
るかたこ「でも、生存者がいてよかったわ……。」
銀月「確かに。」
シン「俺たちもですよ……。」
前の賑わいなんて無いほどに荒廃し、すっかり戦場と化してしまったルナリア。そこにおいて、無事に集まっていられる仲間がいるということが、つかの間の安堵であった。
のだが。
突然、頭上の瓦礫が割れ、メンバー達に崩れかかる。
るかたこ「きゃぁあああああああ……!」
その瞬間、響きわたる銃撃音。
と同時に、瓦礫は砂状となり、サラサラーっと地面へと落ちていった。
煉「げほげほっ……!」
砂埃で咳き込むメンバー達。
銀月「ふぅ………危ない………。」
銀月は、再び安堵のため息をついた。
楓「ありがとうございますっ……。」
Flufly「さすがチート銃……。」
Fluflyもほっとしていた。
すると、ノイズが軽くかかったような不気味な笑い声が聞こえてくる。
?「うぇっへっへwwwモモおねーさまはいねーがー?www」
銀月「ふぇ。」
メンバー達は、その笑い声の方を見る。

《続く》
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category: Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #78 

#78 荒廃街の調査隊

銀月を筆頭に、るかたこ、Flufly、煉、楓は荒廃しきった街の調査をしていた。
銀月「早く、こっちこっち。」
魔兎の巨体の位置を確認しながら、ガラクタの物陰へとパーティを誘導する銀月。
煉「ちょっと待ってぇ……。」
楓「なんかうねうねいますがぁ……。」
煉と楓は、ゾンビのような、スライムのような、黒い動体に道を阻まれる。
るかたこ「はぁっ!!」
るかたこが、魔弾を撃ち黒い動体に的中させる。
グチャ……ドロドロォ……、と音を立ててそれは崩れる。その後の地面には、禍々しい程に黒いスライムが広がっていた。
Flufly「流石るかたこちゃーん!るっかるっか‼︎」
Fluflyは背後で、光るバトンを二本手に持ち、くるくると全力で回していた。
楓「はぁっ……助かった。」
るかたこ「Fluflyもオタ芸してないで、行くよー。」
Flufly「やんやんよー。」
銀月「早くー。」
一行は、そうして物陰へと隠れた。
煉「なんだか、サバゲーみたい。」
銀月「これは本物の、サバイバルだ……。もしも魔兎(りりしゃ)に出くわしたら、この秘蔵の銃火器で……。」
銀月は、ギルド秘蔵の散弾銃……“SPAS-15 Black L†W costom edition”をそっと撫でながら言った。
煉「ところでそれ、なんか長ったらしい名前ついてるけど、何か改良点はあるの?」
銀月「まずは、火力や連射、装填数やリロード性能の向上。(通常の範囲で)暴れているりりしゃを、一撃で鎮圧できる程の火力。そして、りりしゃはいざとなりゃかなりすばしっこいから、外しても外しても、対応していくための連射と、喰っても喰ってもなお喰い続けるりりしゃの胃袋のような装填数、瞬速ともいえるリロード性能もね。」
Flufly「チョットマッタソレッテチートジャネ?」
銀月「このギルドではよくあること。それに……。」
楓「それに……?」
銀月「ディアナシステム。グレンに付け足してもらった。」
銀月は、銃の本体に取り付けられたチャームを見せる。銀色の鎖で銃の本体に巻かれており、チャーム自体は月形のフレームに、淡いブルーの宝石が輝く。
るかたこ「凶竜お手製だとっ!?……でも綺麗……。
楓「いつの間に!?それは一体何の……」
銀月「それは使ってからのお楽しみかな。」
銀月は、少しにやけている。
煉「何それー。伏線張ってるぅ……。」
煉は、ぶーぶーと口を歪めた。
銀月「まぁまぁ、楽しみにしときなさいな。次回へ……続く。」

《続く》

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #77 

#77 哀愁の先にあるもの

〜Vierge♀Cendrillon ギルド〜

シシャモ「って事だ……。犠牲になった二人の為にも、一刻も早く魔兎を止めねば……。」
ギルド内は、重い空気に包まれていた。
エリィ「そんな事があったのですね……。」
まんまるメガネに、いつも笑顔がチャームポイントのエリィ。しかし、こんな時は笑顔が無くなっているのである。
モモ「アムロ……っ。ひくっ……ひくっ……。」
自分の使いを失ってしまったモモ。その悲しみは誰よりも深く、ついた傷もまた大きいものである……。
リン「モモしゃん……よしよし。」
リンは、泣きながら強く自分を抱いているモモを、優しく撫でいたわり続けていた。

〜廊下にて…。〜

また、こちらも事態を人より重く受け取っている者がいた。
ジグマ「これって……俺のせいだよね……。」
ジグマは、一人で窓の外を見ながら泣いていた。自分のした事で魔兎を怒らせてしまった。あんな化け物を怒らせたらそりゃああんな惨事にもなりかねないのに、自分は何も考えずに余計な真似をしてしまった事……。
黒猫魔「終わったコトだから、仕方ないデスヨ。」
黒猫魔がやって来て、そんなジグマの背中をさすった。
ジグマが泣いているうちに、ある心のもやが渦巻いてくる。
ジグマ「……やっぱり俺も、リリィには似合えないのかな……。」
黒猫魔「どうして今そんな事を、言うのデス?」
ジグマ「……俺、リリィの気持ち考えていなかった。」
黒猫魔「何故。ジグマさんはリリィさんのいいパートナーじゃ。」
ジグマ「リリィが俺の所に来たのってさ……、今思えば、結局楽しく自由に過ごしたかっただけなんだとも思うんだよね……。リリィって、元々お嬢様じゃん?」
黒猫魔「確かに、で?」
ジグマ「人の文化という束縛を受けた生活が、“魔兎に呪われた”彼女には合わなかった。お嬢様なら、格も問われるし。」
黒猫魔「うむうむ。」
ジグマ「なのに俺……いつもリリィを……。」
ジグマの目から、どわっと涙があふれ出た。
黒猫魔「……ジグマさんはリリィさんのことと社会の秩序のことを思って、やるべきことをしただけです。甘やかすだけが愛情ではないのです。そんな盲目にならなくて良いじゃないですか。はい、これ。」
黒猫魔は、ジグマにハンカチを渡した。
ジグマ「ぐっ……ぐうっ………!」
ジグマは、ハンカチに顔を埋めるのであった。


《続く》

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #76 

#76 暗空の魔兎-Lilium Noir-

恐らく魔兎に潰されたように見えるジグマ。場は騒然としていた。
魔兎「グゥウウウウウウウ………。」
魔兎が手を離した跡には、紅い血の跡が残っている。
みお「し……ん……だ…………?」
少女は涙を流し、
エメラルド「くっ……。」
黒い狼はその運命を悔やむ。
周りも、涙が溢れそうになる者、喪失感を覚える者。それぞれであったが、悲しみには変わりない。
そして、
魔兎「グァアアアアアアアアアアアアア……‼︎‼︎‼︎‼︎」
魔兎は、暗い空に向かって雄叫びをあげた。そして、瞳から涙を流すのであった。
化け物と化した少女、その理性は失われども、微かに残った感情はそれを覚えていた。
荒廃し、何もかも失ったこの地で────



“Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜”

#76……BAD END……

Thanks for reading………?














ジグマ「ちょっと待って。俺生きているんだけど?簡単に人殺さないでよ。」

みお「………え?」

ジグマ「ちゃーんと、生きているよ。」
ジグマは、涙で濡れているみおの手を握っている。
エメラルド「生きていたんだ……。本当どうしようかと思った俺……。」
エメラルドは、心臓の鼓動がまだ自分の胸に響いている。
チルリータ「もう……そういう系の冗談やめてよ……」
チルリータは、ため息をついた。
ジグマ「ちなみにあれはジョークグッズ、ペインティング・オブ・ケチャプゥ!四大都市マルテルの流行みやげなんだって。」
ジグマは、ペロッと舌を出してそう言った。
エメラルド「おいおい、大丈夫かよマルテル文化ェ……。」
エメラルドのツッコミも健在である。
リオレット「でも欲しいかも……。」
エメラルド「欲しがらなくていいです。」
そんな茶番が繰り広げられているが。
黒猫魔「そういや、魔兎が……。」
黒猫魔は、震えあがっていた。
ジグマ「リリィ………。」
ジグマも、思わず後退りしてしまう。
魔兎は、何も言わずにただ。真っ黒な身体を更にどす黒いオーラと大量の鱗粉を包み、放出しながら、睨む目だけを光らせてわこちらに迫っている。
シシャモ「どーするんだよ……怒らせちゃったぜ…………。」
エメラルド「…………ここはひとまず退避だ!」
皆、急いで逃走する。
魔兎「グシャァアアアアアアアアアア…………!」
魔兎の胞子がこちらに向かって、竜巻のように迫り来る。
みお「きゃっ……!」
みおが転んでしまった!
ジグマ「みお!」
ジグマが、みおの元へかけ寄っていく。
アムロ「ここは僕に任せて!」
アムロが、みおの前に大の字立ちをする。
ジグマ「アムロさんっ!」
アムロ「いいから、早く……!」
アムロは、ジグマに強い視線を送る。
みお「熊……自分だけでも……!」
みおも、ジグマに強い視線で訴えた。
ジグマ「でも……。」
みお「いいから!アムロさんとみおの事は!」
みおは、泣きながら強く叫んだ。
ジグマ「う……うん!みお、ごめん……!」
ジグマはそう言い放ち、一目散に逃げる。
残されたみおとアムロ。
もう目の前すぐに、黒い竜巻……。
アムロ「まだ若いのに、本当にいいんだね……。」
みお「アムロさんこそ……大切なモモお嬢様の事……。」
二人は、お互いに手を握りしめた。
そして、二つの灯火は黒い波に呑まれるのであった……。


《続く》

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #75 

#75 彼の帰還

リオンと黒猫魔が気がつくと、地面(フィールド)へと戻っていた。
リオン「ん……?これは夢か……。」
黒猫魔「違う……ジグマ……さんだ……。」
二人の目の前には、ギルドを出て行ったはずのジグマがいた。懐中時計を大切そうに握りしめている。
ジグマ「話は既に聞いているよ。しかしリリィまた……。」
ジグマは、魔兎に向かってやれやれとため息をつく。
チルリータ「お久しぶり。」
チルリータも現れ、ジグマの肩を叩く。
ジグマ「チルリータさん。お久しぶりです。」
そして、横からアムロもアピール。
アムロ「覚えてるかな?」
ジグマ「誰だったっけw」
ジグマは、決してボケている訳ではない。※天然ものである。
アムロ「覚えてないのかい!」
アムロの精神に微細なダメージ。
チルリータ「残念ね。おっ。」
茶番をしている間にも、キャタピラが進む音と共に、甲骨の戦車が何機か現れた。
戦車が止まると、エメラルドやリン、シシャモに、リオレットとみおも現れた。
エメラルド「お待たせ。」
ジグマ「みんな!」
シシャモ「お、戻ってきたのか。」
集う三銃士にメンバー達。パーティは瞬く間に大きな一チームと化す。
みお「くまさん!」
ジグマ「だから熊じゃないの。兎に喰わせるぞ?」
みお「………怖い。」
リオレット「元気だったかー。心配、したんだぞ♡」
リン「うにゃあ………。」
長らく居なかったメンバーが戻り、場の雰囲気が和む。
黒猫魔「これぞVierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜……って、皆さん。忘れてませんか?目の前に問題の怪物がいる事を………。」
黒猫魔の一言が、一気に現実へと引き戻すのであった。
みお「本当だ。魔兎襲ってこないのかな?」
ジグマ「俺がリリィの時間止めてるから……けど……。」
ジグマは、魔兎の方を見た。
魔兎「グァアアアアアアアア………」
さっきまで和やかになっていた空間に、魔兎の声が響く。
ジグマ「逃げて!」
ジグマのかけ声で、すぐにその場から皆が離れる。
その瞬間。
破壊音と共に、ジグマのいた場所は魔兎の黒い前足と化した。
エメラルド「ジグマ!?」

《続く》

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Vierge♀Cendrillon〜ようこそ僕らの闇堕ちギルド〜 #74 

#74 魔兎の面影

リオンは動揺し、タロットカードを手放してしまった。
なんとカードは黒く炭のようになり、鱗粉が舞っていたのだ。
タロットの効果も、すっかり消え失せてしまった。
魔兎「グァアアアアアア……。」
魔兎の巨大な影が、リオンと黒猫魔に覆い被さる。
リオン「他のタロットを………っ!?」
リオンが、タロットカードを取り出そうとすると驚くべきことに。なんと、他のカードも同じように真っ黒になっていたのだ。
リオン「これでは使い物になら……ない!」
黒猫魔「呪縛を…………にゃ!?」
黒猫魔も、杖を振ろうとすると。タロットカードと同じく黒く化し、グチョリと粘液がついていたのだ。
黒猫魔は、それを見てにやにやと笑った。
黒猫魔「万が一の為に、実はロザリオを……にゃ!?あれ!?にゃいっ!?」
黒猫魔は準備万端ではいたものの、手元に用意していた魔武器(ロザリオ)が無いことに気づき、あたふたとする。
リオン「おいおい……。俺らも死ぬのか……?」
黒猫魔「そうはさせない、呪縛!」
黒猫魔は、そう唱えるも何も起こらなかった。
黒猫魔「どうしてにゃ!?にゃ!?」
黒猫魔の脳内は、もはやパニック状態である。
リオン「落ち着け……。精神が不安定だと上手く発動しないのだろう……。しかしな……。」
リオンは、ため息をついた。
魔兎「グァアアアアアア……」
魔兎は、見下したようにリオンと黒猫魔を睨む。
黒猫魔「おしまいにゃ……。」
黒猫魔は、地面にひれ伏せた。
リオンは、それを少し眺める。そして、ボソッとつぶやいた。
リオン「そうかもな。けど私は諦めない……。」
自らにそう訴えつつも、本心は脆く崩れそうになっていた。
魔兎「グゥウウウウウ………。」
リオンと黒猫魔は、そうしているうちにあっという間に魔兎の手に握られていた。
冷酷で凶暴な化け物と化しているはずなのに、握られた中はちゃんと生物的に暖かく、肉球の感触だってある。
二人はそこに、こんな化け物に成り果てる前のリリウムの姿を見た。とにかく滅茶苦茶だし、生肉は貪るし、色々とメンバー達を困らせる……。しかし自由奔放で、どこか危うくて、何よりギルドでの生活を特別なものにしてくれる、Vierge♀Cendrillon(我がギルド)の立派な“ギルドマスター”。笑顔も狂気的だけど何かと憎めない、そんな人形のような顔立ちの少女。
もう二人には、何も言うことは無かった。例え小さな希望は持っていたとしても。
魔兎は、その口を開く。鋭い牙が生え、生々しい舌が出迎える、死の洞窟へ。
まさしくこれから、二人の二度と戻れない冒険が────

「リリィイイイイイイイイイイ!!!!」

《続く》

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