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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #48 

#48 リリウム……?

前回のお話。
怒りに奮えるジグマが突然、リリウムの頬にビンタ。
そこから喧嘩へ発展。
ジグマの言い分に対し、リリウムが沈黙するままなので
また手を上げるジグマだが、リリウムの返り討ちに遭うのであった……。


その後。ジグマは、手当てにより生還。リリウムは、暴走が鎮まるまで牢屋行きとなった。

~ギルド内 地下牢エリア~

グレンは、ギルド内の地下牢に続く階段を降りる。
 そこから、薄暗い牢屋が並ぶ廊下を歩いて行った一番奥のドア。その先にリリウムの閉じ込められている特別地下牢があった。
グレン「ずいぶんと頑丈に作られているな。結界まで張ってあるぞ。」
 グレンには、見ただけでその頑丈さが大体分かった。
リリウムがすんなりと脱走した時からは、牢屋に物理的処置の他に、結界まで張られるようになったのである。
グレン「では、お邪魔します。」
グレンは、特別地下牢のドアを開けた。
何重にも張ってある柵の先。リリウムは、はしっこに座っていたのだが。
グレン「リリウム様っ………!?」
グレンは、リリウムの姿を見て思わず目を見開く。
リリウムは、黒いオーラに包まれていた、だけならいいのだが。その体は溶け、所々消えかけていた。更には、鼻が麻痺しそうな程の腐臭もしている。
グレン「何だよ………。偽物か?」
リリウム「…………ククク。」
どろどろと溶けながら不気味に笑うリリウム。
 すると突然、グレンに襲いかかる煙。
グレン「ゲホッ……催眠ガスって効かないな。とりあえず退散。」
 グレンは、対状態異常状態に変化してま逃れる。そして偽リリウムが気づかないうちにダミーを設置し、その場を去るのであった。
 倒れているダミー。それに気付く訳も無く、成功したと思いこむ偽リリウム。
彼女のいた所には、その正体……犬面の黒い人影が笑っていた。
偽リリウム「ン、何処カで見らレていルヨうダな。まぁヨい。僕の本当の名前ハ……Kansukeといウノダヨ。」


~ギルドロビー~

 グレンが、地下牢での事を他メンバーに話す。
エメラルド「リリィが偽物だと!?」
グレン「本当にどろどろと溶けて、腐臭を出してきたんだ!その偽物!」
 グレンは、冷静なつもりだった。しかし実際は、自分が塔を離れている間にも本物のリリウムはどうなってるんだろうと心配で、全然冷静では無かった。
エメラルド「リリィにはめられたか……。」
 エメラルドの推測に、きっぱりと。
リン「それは……ない。」
黒猫魔「リリィさんは、人喰うときの血生臭いのしか出しませんよ。……多分。」
首を振る猫陣。
グレン「……よし、今すぐ塔に行こう。」
 グレンが、そう言った。
エメラルド「今から!?あの山を越えて……ってグレンはドラゴンか。」
 エメラルドは一瞬驚くも、すぐに冷静になった。
グレン「俺の背中に乗って……。でもみんながみんな乗れる訳ではないのであしからず。」



《続く》
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category: Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~

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やみいろアルカディア #32 

#32 恋の告白

前回のお話。
地下室にて、レイナとレナは何か相談していた。
その数日後。ミライがいつも通り闇咲邸で過ごしていると、ユウリが誘いをかける。
少し強引ぎみに誘われたのは、暗い森に光が差す湖。
そこで、ユウリがミライに急接近して……


ミライ「……………!」
ミライは、身体の熱量が上がり、まるでショックを受けたかのように固まった。
 その反応を受けて、ユウリは笑っている。
ユウリ「やっぱり?」
ミライ「………………うん……。」
ミライは、小さく頷いた。
ユウリ「だからさ、こんな事言うのもあれなんだけど、俺と付き合ってもいいんだよ?」
 ユウリからの、『告白』。
ミライ「え……………。」
ミライは、言葉が出なかったが、死んでいたような目だけはうるうると輝いていた。
ユウリ「その反応で、よく分かるよ。みーちゃん。」
そう言ってユウリは、人形を抱くように優しく、ミライを抱き締める。
ミライは、心の中も締め付けられるようだった。けれど、温かみのある嬉しさの方が勝ち、気持ち良さそうに身体をユウリに寄せていた。
 彼もまた、気持ち良さそうな彼女を見て、笑みをこぼす。
 さらに彼は、こんなことも言う。
ユウリ「可愛い………。その白塗りも落としてしまいたい。」
ミライ「………やだ……っ。それは………。」
ミライは、涙目になっている。
 それを見たユウリは、残念そうに笑っていた。
ユウリ「ごめん……。けど、ナチュラルな素顔みーちゃんも見たかったよ……。」
ミライ「………………。」
ミライは、頬を風船のように膨らましている。
ユウリ「よっぽど嫌か……。」
ユウリがそう呟くと、ミライはこくり、と頷いた。のだが。
ミライ「―――魔粧解除(メイクオフ)………。」
ミライが、呪文を唱えた。すると彼女の顔が微かに光った。
そして彼女は、ゆっくりと彼の方を見上げる……。
 ユウリの目には、10代半ばらしいすっぴんの、白肌の綺麗な可愛らしい女の子がいた。
ユウリ「………なんだ、可愛いじゃん。」
彼は、ミライの自然な素顔を見て綻んだ。
そして、ほっぺたをふにふにとつつく。
ユウリ「……そして気持ちいい。」
ミライ「けど……これ、じゃ………恥ず……か、しい……………っ…………。」
ミライは、うつむいた。素顔が晒されてナチュラルな状態になった今、彼女の赤面はあらわになっている。
ユウリ「この状態でいる事は………。」
ミライ「も……う………、無理っ………魔粧展開(メイクアップ)……。」
ミライの顔面は、元のツギハギフェイスに戻った。
 彼女は、あまりの恥ずかしさと更に恋心の高ぶる勢いで心が張り裂けそうだ。
ミライ「うぅ………あうぅ…………っ。」
ユウリ「……素顔……見せてくれてありがと。」
ユウリは、唸っているミライの頭を優しく撫でた。
ミライ「うぐっ………。」
ミライは、半泣きになっていた。そんな彼女をユウリは、撫で続けるのであった。


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #47 

#47 恋人達の喧嘩

前回のお話。
リリウムの倒れるバベル塔に、怪しい影が……。
一方、ギルドの外は荒れた天気に。
占いのことで心配するリオンと黒猫魔。
殺気に溢れるジグマのことを心配するギルドメンバー達。
どしゃ降りの中、リリウムが帰ってくるも……?


リリウム「ギャッ!」
 リリウムに迫る魔の手が、リリウムの頬をスパーンと弾く。
彼女は、そのまま反動で床に打ち付けられ、じりじりと痛む頬を手で押さえている。
エメラルド「おい!今のは流石に酷いんじゃないか?ジグマ!」
エメラルドの背後には、明らかに異様で鋭い目付きのジグマ。その目は、リリウムに怨みを持つように見下していた。
ジグマ「黙ってろよ。こいつに振り回されてるのはそっちも同じだろ?」
エメラルド「確かにそうだけどな……。」
エメラルドは、物を言おうとしたがその先の言葉が出なかった。
 キレてる彼には、周りも怯えていた。
みお「熊怖い……。」
リオレット「これはマジだね……。」
リン「りりしゃにガード間に合わなかった……。」
 グレンに至っては、一種の罪悪感を感じていた。
グレン「すまない、きっと俺のせいだな……。」
モモ「やっと分かってくれた?」
グレン「に、しても何か変なんだよな……。何かがリリウム様では無いような……。」
グレンは、何となく嫌な予感がした。
 モモは、半分怒り声で言う。
モモ「何その、『嫌な予感』的なもの。」
グレン「ほら……見て見ろ………。」
リリウムの身体は所々黒くなっており、たまに霞んでいた。壊れかけのモニターのように。
しかし、ジグマとリリウムは、喧嘩をしている……。
リリウム「グゥゥウウウウウ……!」
ジグマ「唸るな!ちゃんと人間語で喋って。」
リリウム「………………。」
 リリウムは、黙っている。
ジグマ「大体、お前はどうしていつもこう化け物みたいなんだよ。お前が暴れてばかりのせいで、俺だって、周りだって迷惑してるの気づかないの?」
 ジグマは、溜まっていた怒りの感情をリリウムにぶつけている。
リリウム「………………。」
 また黙っているリリウム。
ジグマ「どうなんだよ。」
リリウム「………………。」
ジグマ「だから、どうなんだよ。こういう時に黙られるの一番ウザいんですが。」
ジグマの鬼のような表情が、リリウムに迫る。
 しかし、リリウムは。
リリウム「…………………。」
沈黙を貫いていた。
ジグマ「だから黙るなってこの化け物!」
ジグマの手が、リリウムに振りかざされる。
エメラルド「やめろ!」
 エメラルドは、とっさに身体をリリウムの前に出し。
リン「あぁ………ガード!」
リンは、今度こそガードを展開する。
その一瞬だった。
ジグマ「ッブフォッ……!」
ジグマが、吐血して腹を抱え、その場に座りこむ。
目の前には、真っ黒オーラを帯びたリリウムが彼を見下していた……。


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #46 

#46 突如の嵐

前回のお話。
ジグマは、ノアール夫妻にリリウムの事を頼まれる。
彼は迷うが、リリウムの面倒を見ることとなった……。
そして、時は今。ジグマは、怒りに苛まれていた。
二人の関係に暗雲が差すように、空は曇るのであった……。


~バベル塔~
その頃、バベル塔は。
完全に魔兎の黒い触手で埋め尽くされ、元の塔の形がよく見えなくなっていた。
中心部では、暴走したリリウムが力尽きたように倒れている。
そこに、霧が発生する……。
 霧は、みるみると影になる。それから、ゆっくりと人の形が現れた。
「ウむ、ナルほド……。」
その影は、リリウムを見ながらそう呟いてまた消えた……。

~Vierge♀Cendeillion ギルド~

空は、先程とは暗転。厚い雲に覆われて夜の訪れのように、薄暗くなっている。先程から雨はザーザーと降り、雷も光り鳴っていた。
黒猫魔「………やっぱり……。当たるのでしょうか。」
 占いの結果と天気の豹変に、落ち着いていられない黒猫魔。
 リオンも、カードを見つめ重い表情を見せていた。
リオン「辛いかもしれないがな………。今は愛の奇跡も起こりそうにない状況……。」
気分が悪いのは、そっちだけではない。
ジグマのあまりの機嫌の悪さに、周りにいる人皆が様子をうかがうのであった。
ジグマ「……………っ。」
ジグマからは、異様なオーラが滲み出ている。まるで、闇にでも墜ちてしまったかのように。
リン「ジグ……にゃ………。」
いつもは効いているリンの癒しも、今の彼には効きそうにない。
エメラルド「相当ヤバいぞ、これ。」
リオレット「ジグマって怒ると相当怖いからね、ああ見えて。」
みお「熊怖い…………。」
ジグマから少し離れて、こそこそと話す三人。
いくら仲いいとはいえ今の彼には、近づく隙もないのだ。
 それにも関わらず、ジグマに近づこうとするグレン。
グレン「どうしたんだ……。」
 モモが、グレンの手をパシッと抑える。
モモ「アンタのせいでもあるのよ!」
ステータスの何処を取っても隙が無く、凶竜や伝説とも呼ばれるグレンでも、そこだけは鈍いようだった。
雷が、すぐ近くで光る。と、同時に鼓膜が破れそうなほどもの凄い音を立てた。
モモ「キャァアア………ッ!」
モモが、思わずグレンに抱きつく。
グレンは、あんなモモにも可愛い所があるんだな、と心の中でポイントを上げた。
ガチャ。ギルドのドアが開く。
リリウム「っ……ぐぅうううう………。」
リリウムが、身体をぶるぶると震わせて身体についた水気を飛ばした。
エメラルド「リリィ、帰ってきたのか。お帰り!」
エメラルドが、ずぶ濡れのリリウムに自分のコートを被せた。
リリウムは、ククク……と笑っている。
エメラルド「みんな心配してたんだぞ……。」
エメラルドは、リリウムが無事に帰ってきたことにひと安心。しかし、背後からは彼が怯みたくなる程のもの凄い殺気を感じていた。
前の魔兎からでは無く、背後からも……。
リリウムに迫る、殺意の手……。
リン「…………!」


《続く》

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やみいろアルカディア #31 

#31 彼の誘い

前回のお話。
明くる日の闇咲邸。
レナとアリシアに、張り込みをされて戸惑うミライ。
レイナが、張り込み隊を排除した後。
告白文(練習用)をミライに書かせるも、それは文として認識出来るものではなかった。

ランタンの明かりがほのかに灯る薄暗い地下室に、その双子はいた。
レナ「空き部屋なんていっぱいあるのに、なぜわざわざ地下に?」
 妹のレナは、そう言った。
 姉のレイナは、静かにこう答える。
レイナ「この部屋知ってるのは、私たちだけでしょ。それに下手に他の人に知られたら……。」
レナ「なるほどね……。」
レイナ「それでね……。」
 双子は、「周りに知られない方がいい」密かな相談をするのであった……。

*数日後*

 ミライは、いつも通りアイシクルを抱いてソファーの隅っこに腰かけていた。彼に対する淡い想いに苛まれつつも。
 すると突然、後ろから首をぐいっと持ち上げられる。
ミライ「……うっ!」
 ミライは、息苦しさと同時に後ろを振り向く。すると、ユウリがニコニコとしていた。
ユウリ「ミライ。遊ぼっ。」
ミライ「………………っ。」
 ユウリの笑顔に、ミライは火照り声が出ない。
ユウリ「どうしたの。二人で、遊びたそうな顔してたの知ってたよ。だから今日は遊ぼうな?」
ミライ「う、うん………。」
ミライは、ユウリに言われるがまま頷いた。
ユウリ「よし、行こう。」
ユウリは、ミライの細い手首を掴むと、そのまま空間魔法を唱えた。


~迷いの森の湖~

アルカ村東部に位置する、薄暗い「迷いの森」の中。そこに一筋の光が差し込み、宝石のようにキラキラと輝く湖があった。
そこへ、一組の男女が突如現れた。
ミライ「ここ………どこ?きれい……。」
 回りを見渡しながら、ミライはそう呟いた。
ユウリ「だろ?気に入りそうな所探したんだよ?」
 ユウリは、地味に頑張った感を醸し出している。
ミライ「きれいだし……眩しくないし……丁度いいくらいにじめじめ………。」
 ミライは、すっかりこの場所に見とれているようだ。
 それを見たユウリは、安堵の表情を見せる。
ユウリ「それは良かった。……」
 その時だった。
ユウリ「……………っぐは!」
 ユウリが、血を吐いたような声を出して地面に倒れる。
ミライ「ユウリ………!?」
ミライは、後ろを振り向いて驚いた。半分死んだ魚のような鈍い目の輝きが、更に失われる。
 少しの間沈黙が続いた後、ユウリが何事も無かったかのように立ち上がった。
ユウリ「……ごめん。そんなにびっくりしなくてもいいじゃん。」
ミライ「……死んだかと……思った……。」
ミライは、半分涙目になっている。
ユウリ「大丈夫、俺は死んでないから。」
 ユウリは、そんな彼女の肩にぽん、と手を置いて言った。いつの間にか、二人の間の距離は狭まっている。
 それに気づいたミライの顔が、また火照る。
ミライ「…………っあ……!?」
ユウリ「なぁ………。」
ユウリが、更にミライの顔に近付く。
距離がだんだん縮まるねと比例して、ミライの胸の鼓動は強くなっていく。
そしてユウリは、ミライの耳元でそっと言葉を発した。
ユウリ「ミライ、俺の事、好きなんだろ?」


《続く》

category: やみいろアルカディア

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