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箱庭の図書室

Vierge♀Cendrillon連載中!

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #30 

#30 チルリータの目的

前回のお話。
魔導士チルリータが登場。
全身ピンクで女の子らしい雰囲気と、顔を隠すミステリアスな雰囲気に、見とれるジグマとエメラルド。
どうやらチルリータにも目的があるらしい。
リオンの占いで「早くしないと目的が果たせなくなるかもしれない」と言われて焦っている彼女を前に、準備にかかるジグマとエメラルドであった。


~ソルリー地方 ドラグネの町 宿屋~


 標高が高く、国で一番太陽に近いとされる、ソルリー地方。
その、ドラグネ山脈のふもとに位置する町。
夜の宿屋の一室。ジグマ、エメラルド、シシャモ、チルリータは集結していた。
チルリータ「本当は今日出たいんだけど、あの山、夜なんかに遭難したら本当に終わりだからね……。」
チルリータは、そわそわしていた。早くしないと例の目的が達成出来なくなる、と。
エメラルド「それで、例の目的って何だ……?」
 エメラルドは、ずっと気になっていた。
シシャモ「……例のドラゴンの捕獲。」
シシャモが、すぐに答えを言った。
ジグマ「えっ。あのドラゴンを……?」
チルリータ「そうよ……。私は何度も捕獲を試みたわ。しかし、奴の暴れ方は凄まじく、どんなに強いパーティで挑んでも、捕獲なんて出来なかった。それどころか、犠牲になった仲間までいるわ……。」
そう語るチルリータの瞳は、出そうな涙で潤んでいた。
 ジグマは、疑問に思った。
ジグマ「なら、どうして俺たちと行こうと?俺たちの方がずっと弱いはずだよ?」
チルリータ「……あの魔兎騒動をあなた達はたった3人で鎮めたじゃない。だから前々から興味はあったの。」
 チルリータは、3人を見た。
ジグマ「なるほど……。」
 ジグマは、ふむふむと相づちを打った。
エメラルド「ところで、例のドラゴンについて何か分かるか?」
 チルリータは、ドラゴンの事について出来る限りのことを話す。
チルリータ「彼はとにかく強い。私は、グレンと勝手に呼んでいるわ。どうやら、体の色を変えることが出来るらしく、それによって技や属性も変わる。重力や浮力も操れるらしく、こちら側のバランスを崩して攻撃してくるわ。」
エメラルド「そんな奴を、取っ捕まえて仲間に出来たら良いものだろうな。俺は無理ゲーだと思……おっと、すまん。」
チルリータ「別にいいのよ。無茶なことをしてるのは私の方だから………。とりあえず今日はもう、寝ましょ?ね?」
チルリータは、笑顔で言ったが本当はまだ焦る一方だった。
ジグマ「うん。明日は早いはずだからね。」
エメラルド「俺らは部屋に戻るわ……お休みな。」
シシャモ「お休み。」
 ジグマ、エメラルド、シシャモは、部屋から出た。
チルリータ「お休みなさいー……。」
チルリータは、焦る心を抑えつつ重装備を脱ぐのであった。


~例のグレンの塔 バベル~

 夕食後のリリウムとグレン。ソファーで、のんびりとしている。
リリウム「ご飯作るの上手いんだね。見た感じ下手だと思ってた。」
グレン「そうか?」
リリウム「うん。作れても劇薬かなーって。」
 リリウムが、真顔で言った。
グレン「おいおい。俺を凶悪極まりないマッドサイエンティストと思ってるのか?」
リリウム「うん。怪しい。」
グレン「おいおい……。」
 しかし、グレンの見た目は銀髪に白衣という、いかにも怪しそうな研究者である。
リリウム「僕を実験に使おうだなんて、まさか……思って……な……い………よ…………ね………………。」
リリウムは、倒れるように眠りこんでしまった。
それを見て確認した、グレン。
グレン「フフフ……。」
怪しい笑みを浮かべ、眠るリリウムをお姫様抱っこをする。
そして、どこかへと連れていくのであった……。


《続く》
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category: Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~

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やみいろアルカディア #11 

#11 悪魔の片鱗


前回のお話。
メイルが、自分の能力を披露し魔法というものが存在することをアリシアに証明する。
その後、闇咲邸に戻ったアリシア。
ユウリにここに住むように勧められ、楽しい生活を想像するのであったが……?


 アリシアが、闇咲邸に住み始めてほんの少し経った頃。
 彼女は、異世界で楽しくニューライフを過ごしていた。


 そんなアリシアは今、お風呂の中。湯船に浸かってくつろいでいた。
アリシア「はぁ……っ。まさか異世界で日本式のお風呂に入れるなんて……。ふぁあああ………。」
 彼女は、半ばうとうとしていた。
そこへ、レナが入ってくる。
レナ「あ、アリシアも入っていたんだ。」
アリシア「あ、レナっ……。」
アリシアの視界は、眠さで霞んでいた。夜型の闇咲邸の生活に、慣れないためか。 前の世界では、彼女はすでに眠らされている時間だったのだ。
レナ「アリシア、とても気持ちよさそうじゃない……。」
 レナが、アリシアの背後にぴったりとくっつく。
アリシア「んんっ……。」
レナ「もっと……気持ちいいことしてあげる。ふふふっ。」
レナは、そう呟くとアリシアを湯船の中へと押し倒した。
 当然、アリシアはもがいた。
アリシア「あがっ……ぶぐぅっ…………あれ?」
しかし、何故か苦しくないことに気付いた。それどころか、とても心地がよい。
アリシア「え、なんで……?とても気持ちいい。それどころか、なんだか力が抜けていくような………。」
レナ「うふふっ……。」
レナは、アリシアを強く抱きしめる。そして、口にキスをする……。
アリシア「っ……!」
突然の感覚に、アリシアの身体がびくっと硬直する。
レナ「10歳の子にこうするのなんて初めてだけど、ちゃんと反応するんだね……。ふふふ……。」
 レナは、危ない笑みを浮かべた。
 アリシアには、その意味が分からなかった。しかし、確かに今、何かヤバいことをされていることは生理的に分かった。
アリシア「あっ……ああっ………。」
アリシアは、必死でもがく。しかし、身体に力が入らない。
レナ「うふふ……うふふふ………っ。」
レナは、アリシアの口の中に舌を入れて撫で回し、恍惚の笑みを浮かべている。
アリシアは、レナに恐怖、そして何故か分からない気持ちよさを覚えた。その感覚に、一番恐怖を感じる。
アリシア「もう……ダメ……。」
アリシアは、身体の熱さと訳の分からない感覚にクラクラする……。


アリシア「………っ!はぁ……っ。はぁ……っ。」
アリシアは、飛びはねるように起き上がった。
そこは、ふかふかの広いベッドの上。窓からは、闇に浮かぶ月の光が微かに入ってきている。
アリシア「さっきの……夢……?」
アリシアは、しばらくそのままの姿勢で部屋の中を見つめていた。
 そうやってぼーっとしていると、ゾワっと寒気が走った。
アリシア「でも、何だか本当のような気もする……。」
アリシアは、恐怖を感じていた。
あのレナの表情は、人を惑わす悪魔そのもので、あれが彼女の本性なのかもしれないと……。


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #29 

#29 魔導士チルリータ


前回のお話。
Vierge♀Cendeillionギルド内、作戦会議室。
ジグマとエメラルドの説得の末、シシャモがあっさりとリリウム救出に加わることとなった。
そしてシシャモは、例の山へ一緒に行きたいという、ある魔導士を呼び出す……。


チルリータ「こんにちは。私がチルリータよ。」
女の子らしい声で挨拶をする、女魔導士。
彼女は全身ピンクの魔装備で、深く被ったとんがり帽子と、ピンクのスカーフで顔を隠している。
ジグマ「可愛い……。」
エメラルド「こんな可愛らしい魔導士は二次元の世界だけかと思ってたぜ……。」
ジグマとエメラルドは、ピンクの魔導士チルリータに魅了されてしまう。
シシャモ「こいつは見た目は可愛いが、魔法の威力は伊達ではない。ルナリアの誇る、魔のエキスパートの1人だ。」
エメラルド「そう言えば、噂では聞いたことあったな。」
 チルリータについて、シシャモから話を聞くエメラルド。
ジグマ「そういえば、何で顔を隠してるのかな?可愛らしいのに。」
ジグマは、性的好奇心半分でチルリータにたずねた。
チルリータ「ちょっと事情があってね。顔を隠して活動してるの。」
ジグマ「ほぉ………。」
チルリータからの答えを聞いてジグマの中の♂が、より躍動するのであった。
 そんなジグマを置いて、チルリータが話を進める。
チルリータ「私も、前々からグレンヴォルケイノに行きたいとは思ってたけど、中々みんな来てくれないのよね……。そんな時、シシャモくんが誘ってくれてさ。」
エメラルド「で、チルリータはあの山に行きたいなんて、何かあるのか?」
エメラルドには、こんな女の子がわざわざ生存者0の山に行きたいと言う理由が分からなかった。
チルリータ「あなたたちこそ。話は聞いたけど、あんな所にノアールのお嬢様を救いに行こうなんて。今頃、竜達の餌になってる確率の方が高いのに………。」
 同じく、チルリータにもエメラルド達が死んでる可能性が高いであろう仲間を、わざわざ自殺するように救いに行く理由が分からなかった。
ジグマ「それがそうとは限らないかもしれないんだよね、馬鹿リリィは……。」
ジグマは、今までのリリウムの破天荒な行動を頭に浮かべていた。
チルリータ「はっ。」
 チルリータは、突然何か思い出したように目を覚ます。
チルリータ「そういえば。リオン様の占いを受けてきたんだけど、早く行かなきゃ私の目的を達成出来なくなるわ!」
ジグマ「?」
エメラルド「??」
シシャモ「ん。」
突然慌て出すチルリータに、きょとんとする三銃士。
チルリータ「3人とも!すぐ準備して!今日すぐドラグネの町に泊まって、明日乗り込むわよ!」
ジグマ「えっ!うん、分かった!」
完全に慌てた様子のチルリータ。
ジグマとエメラルドも、すぐに準備をしに自分の部屋へと向かうのであった。


《続く》

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やみいろアルカディア 人物紹介ぱーと2 

こんにちはっ!やみりり。です♪
やみいろアルカディア……なかなか更新が出来ていないけど読んでくださっている方には感謝♪

今回は、リオレ荘の仲間についてざっと紹介します。

★リオレット・ブリューネル
13歳、♂。リオレ荘亭主。
表面上は、お嬢様タイプの美少女だが元々は男の子。魔法のステッキで変身しているらしい。

★向井 風(むかい ふう)
13歳、♀。
風を操る能力を持つ、普通の女の子。自然趣向。
いつもいとこのスイレンに振り回されている。

★水恋 瑞希(すいれん みずき)
21歳、♀。
通称スイレン。彼女もその名で呼ばれることを望んでいる。
自称は、人間を悪から護るために天から舞い降りた天使……。実際は、ゲオタで引きこもりなダメ人間。
だが、ゲームの腕はダテじゃない。

★柊坂 十夜(ひいらぎざか とおや)
16歳、♂
見た目はチャラくて怖いにーやん。中身も素行不良。ケンカは強い。
……でも中身は、意外に温厚で友好的。
考え方が軽いのがたまにキズ。

★トリック
?歳、♀
男の子に見えるが女の子。頭から、黒い兎の耳が生えている。
名前の如くイタズラ好きな問題児。
ルナリア出身らしい。

★カーラ・シャルロット
19歳、♀
美しく、どこか素朴な雰囲気の女の子。
リオレ荘の家事大体を担当しているお姉さん。
実はある秘密がある……?

★宝関 明瑠(ほうせき めいる)
11歳、♀
純粋で、人形好きな女の子。
人形と意思を通じあう能力をもつ。
ヒスイは、小さい頃からの大切な宝物である。

★ヒスイ
?歳、♂。
メイルの人形。メイルの能力で人間の姿になっている。
物静かで品行方正、時には勇気あふれる紳士的王子様タイプ。


これまた個性豊かな8人!
みんな仲良く楽しく暮らしています……♪
話進めるうちにメンバーが増えるかも……?お楽しみに!


マリーについての設定はまたいずれ……(

category: やみいろアルカディア

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やみいろアルカディア #10 

#10 この世界の魔法


《前回のお話》
次にアリシアがやってきたのは、リオレ荘の誇る人形部屋。
そこには、沢山の人形が飾られていた。
アリシアは、人形好きの住人メイルと仲良くなる。
メイルの抱えている人形……。メイルが、優しく宙に上げるとあら不思議。
生身の少年の姿になるのであった。


メイル「びっくりした?」
 メイルが、歯を見せてにこっと笑う。
 アリシアは、目を輝かせている。
アリシア「うん。でも、本当に魔法みたいだわ!」
メイル「この世界では、魔法というものが存在するからね。ヒスイも元々は、普通のお人形さんだよっ。」
メイルとヒスイは、目を合わせるとうんっ、と頷いた。
メイル「私の能力はこうやって、人形と意思を通じ合うことなんだ♪」
 メイルは、自慢げに言った。
アリシア「すごいっ。私も魔法が使えるようになるのかな……?」
 アリシアは、自分が魔法を使えたらどんな魔法を使って、どんなことをするのかと想像を膨らませた。
メイル「いつかきっと使えるようになるよ。自分の能力に気づけばね。」
アリシア「うんっ。頑張るね。」
メイル「頑張れっ!」
すっかり打ち解けている様子の、アリシアとメイル。
マリー「二人とも仲よさそうね。」
 二人の元に、マリーが座ってきた。
アリシア/メイル「うんっ。」
向き合う二人の表情は、同じ笑顔だった。

***

アリシアは、闇咲邸に戻った。
 玄関では、クロロがお出迎え。
クロロ「お帰りなさいませにゃ。」
アリシア「ただいまー。」
 アリシアは、闇咲邸に来たばかりの時とは大違いの笑顔を見せている。
クロロ「アリシア様、何かいい事があったのですかにゃ?」
アリシア「リオレ荘って、とても楽しい人がいっぱいいるのね。」
アリシアは、うふふっと笑う。
クロロ「まぁ……。あの方達は気楽に過ごしてらっしゃるので……。」
そう呟くクロロの視線は、どこか遠くを儚げに見ているようだった。
アリシア「え……?」
アリシアも思わず、クロロの顔色をうかがう。
クロロ「……、まぁー。こっちの皆様も気楽に伸び伸びと過ごしてらっしゃるので。ちょっとした空気の違いですよ。」
アリシア「そっか……。」
しかしアリシアには、クロロが何かを隠しているようにも見えた。
ユウリ「まぁ、闇咲邸での生活も前の生活に比べればずっと楽しいよ。」
いつの間にか現れたユウリ。アリシアの肩をぽんと叩いた。
アリシア「うん、……きっとね。」
アリシアは、ユウリの顔を見つめた。
 ユウリが、アリシアにこう持ちかける。
ユウリ「とりあえず、ここに住んでみたら?アリシアは、どっちかっていうとこっちの生活の方が向いてるような気がするからね。」
アリシア「……え?どうして?」
 アリシアは、きょとんとした。
ユウリ「なんとなく。」
 ユウリは、笑っていた。
アリシア「でも……楽しそうかも……。闇咲邸の暮らしって……。」
アリシアは、これから始まる闇咲邸やこの世界での暮らし。毎日遊んで、好きな仲間たちとワイワイ気ままに過ごす。そんな、夢のような現実を想像していた。
しかし、彼女はまだ知らなかった。
闇に咲くという名の館の、知られざる実態というものを……。


#1~10「異世界にやってきたアリス編」Fin.


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #28 

#28 三銃士集結

前回のお話。
リンは、リリウムが失踪したという最中でものんびりとくつろいでいた。
そんな中ジグマ、エメラルドがシシャモを誘って3人でリリウム救出へと向かおうとする。
一方、バベルではリリウムとグレンがくつろいでいた。
リリウムはまだ記憶喪失……しばらくバベルで休むことになった。


~Vierge♀Cendeillion 作戦会議室~

 シシャモは、ギルドに呼び出されていた。
シシャモ「なんだ。急に呼び出したりしてよ……。」
ジグマ「実はね……。馬鹿みたいな話なんだけどさ……。」
エメラルド「……やっぱりさ、いくら発狂したあいつとはいえ心配じゃん?」
 ジグマとエメラルドは、自らの固くなっている顔の筋肉を必死に和らげようとしていた。。
シシャモ「うむ。つまりは……、死ねということか。」
 シシャモは、あっさりとセリフを吐いた。
ジグマ「確かにそうかも知れないけど……違うっ!」
 ジグマが慌てて、誤解を説こうとした。
 しかし、シシャモからの反応は意外なものだった。
シシャモ「納得。で?」
エメラルド「納得かいっ!」
 納得している様子のシシャモにすかさずツッコミを入れる、エメラルド。
ジグマ「俺たちさ……一応リリィの魔兎騒動を解決したいわば、“三銃士”じゃん?」
シシャモ「うむ。だから3人で死のうと。」
 シシャモは、相槌を打つ。
ジグマ「だから死なない!」
 ジグマも、すかさずツッコミを入れる。
エメラルド「それにさ、ヤバくなったらすぐにジグマのテレポートで脱出すればいいんだよきっと!」
ジグマ「3人一気に転送出来るかは微妙だけどなんて気にしない……!」
シシャモ「………。」
必死に説得する2人を前にシシャモは、黙りこんでしまった。
 沈黙の空気が流れる中、エメラルドがジグマの耳元で言う。
エメラルド「なぁ……。なんかまずいことになったか……。」
ジグマ「さぁ………。」
気まずいことになった……。と、2人はシシャモの顔色をうかがっていた。
 しかし、シシャモからは意外な返事が返ってきた。
シシャモ「よし、行こう。」
エメラルド「……えっ。」
ジグマ「……いいのっ。」
この状況にリアクションが取りづらい、ジグマとエメラルド。
シシャモ「うん。実はとある魔導士に相談した所、彼女も「行きたい」と言っててな。」
エメラルド「で、その魔導士とは………?」
シシャモが、ぱちんと指を鳴らす。
シシャモ「出でよ!魔術士チルリータ!」
ジグマ「………」
エメラルド「………」
召喚風の決めゼリフに2人は、ちょっと引いていた。


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #27 

#27 リラックスタイム


《前回のお話》
リリウムは、グレンヴォルケイノにて例の激辛唐辛子を不用意に食べてしまい、気絶する。
それから、とある塔の中。記憶を失ったリリウムは、塔の主……グレンと出会うのであった。


~その頃、ギルドでは~
リン「んんーっ……。」
 リンは、ソファーの上でぐでっとのびていた。
黒猫魔「リンさん、よく落ち着けますね。」
 それと対称的に、黒猫魔はどこかそわそわした様子だった。
リン「こういう時ほどリラックスが必要なのよ……。ねこしゃもちょっと、ごろごろしよ……。」
黒猫魔「………にゃっ!?」
リンが、黒猫魔を片手でベッドに引き寄せた。
リン「にゃぁ……っ。」
それを傍らで見ているのは、男二人。
エメラルド「リンの周りっていつも微笑ましいよな。」
ジグマ「リリィももう少しあんな風に穏やかだったらいいのに……。はぁ……。」
ジグマは、ため息をつく。リリウムのことを、色んな意味で心配しているのだ。
エメラルド「に、してもリリィ……心配だよな。」
ジグマ「……うん。」
エメラルド「……命捨てる覚悟で見に行ってみるか?さっき命優先とは言ったが。」
 エメラルドは、真剣な表情で言った。
ジグマ「俺の時空魔法で何とか出来るかな……。」
ジグマは、自分の腕についている時計を見つめた。
機械仕掛けを連想させる大層な時計は、絶え間なく秒針を刻み続けている。
エメラルド「あとは……シシャモだな。確かお前の家の隣だったよな。」
ジグマ「うん。いるかは不確かだけど。」
エメラルド「よし、これでかつてのリリウム騒動を治めた三銃士が揃うぞっ。」
 エメラルドは、張りきった様子だった。
ジグマ「でも、大丈夫なのかなぁ………?」


~グレンの塔『バベル』~

リリウム「うぅ……っ。」
リリウムは、胸の部分を腕で隠しながら赤面になっている。
グレン「ん……。飲むか?」
グレンはそう言うと、リリウムに乳白色の飲み物を差し出した。
リリウム「いただきます……。」
リリウムは、飲み物を飲んだ。
その飲み物は、甘くどこか発酵したような酸味がある味だ。
リリウム「美味しい……。なにこれ……。」
 リリウムは飲み物を少し飲むと、そう呟いてカップを見つめた。
グレン「下界でもかなり有名なタルピスだぞ。知らなかったのか?」
 リリウムは、首を横に振った。
リリウム「……よく分からない。けれど、どこか懐かしい味がする……。」
グレン「なら良かった。」
グレンは、ふふっ、と笑った。
リリウム「グレンは、“下界”ってよく行くの?」
グレン「まぁ、たまにな。ところで、何処からきた……、かなんて思い出せないよな。」
 リリウムは、少し考えた。そして、
リリウム「……うん。」
と、頷いた。
 グレンは、そんなリリウムの背中を撫でる。
グレン「そっか……じゃあしばらく、この塔で休んで行きなよ。」
リリウム「よく分からないけど、そうするね。」
 リリウムは、うつむきぎみだった顔を上げて笑った。


《続く》

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やみいろアルカディア #9 

#9 リオレ荘の人形部屋

《前回のお話》
続いてやってきたのは、買い物から帰ってきた少女カーラ。
そしてタライの件の犯人、トリックも登場。
被害者のアリシアは、謝りもせずとぼけるトリックに怒り。
それからリオレ荘メンバーの催促により、トリックがちゃんとアリシアに謝り、事態は解決したのであった。


 アリシアとリオレット。リオレ荘の、廊下にて。
リオレット「アリシア、人形は好き?」
 リオレットが、アリシアにたずねる。
アリシア「はいっ。フランスのお屋敷にいた時は、ビスク・ドールやアンティーク・ドールをよく眺めていたわ。」
リオレット「やっぱり~。今から入る部屋は、リオレ荘が誇る人形コレクションの部屋なのよ~。」
リオレットは、ノリノリでドアノブに手をかけた。
ドアが開く。
 アリシアが部屋の中に入ると、辺り一面に飾られている様々な人形が目に入った。
 アンティークドールに、ビスクドール。からくり人形に日本人形、マトリョーシカにぬいぐるみ、更には藁人形まで……。
アリシア「うわぁ……。」
アリシアは、たくさんの人形に目をくらませていた。
すると、アリシアの足に何かにぶつかった。
アリシア「きゃっ!」
少女「ひゃっ……!」
アリシアは、足元を見た。そこには人形を抱いている、アリシアと同い年に見える少女が……。
アリシア「ごめんなさいっ……。」
 アリシアは、すぐに謝った。
 少女は、アリシアを見るとくすりと笑う。
少女「いいのいいの。そんなにこの部屋の物を眺めるなんて、あなたも人形好きなんだね。」
アリシア「うん。」
メイル「私、メイルって言うの。お人形さんが好きなんだ。あなたって、まるでお人形さんみたいに可愛いね。名前は?」
 2つおさげの髪型で、青いシャツワンピースが似合う少女、メイル。
 アリシアも、メイルに自分の名前を言う。
アリシア「私はアリシア。」
メイル「思ってたことなんだけど、アリシアちゃんってアリスみたいで可愛い……!」
 メイルは、ぱちんと両手を叩いた。
 アリシアも、うふふと笑う。
アリシア「不思議の国のアリスね。私も好き。」
メイル「アリシアちゃんとはいいお友達になれそうっ!」
メイルは、無邪気な様子で喜んでいる。
 リオレットは、微笑ましい様子でそれを見ていた。
リオレット「ふふふ。アリシアったら、メイルとツボが合うのね。」
少女「そうね………。」
 リオレットの隣では、もうひとり人形のような少女が並んで笑っていた。
 彼女の名はマリー。短めの繊細な金髪ヘアーには、エンジのクラシカルなヘッドドレスが映える。服装は白のブラウスに、センターに逆十字がついた紺のロング丈ジャンパースカート合わさり、よりクラシカルなドールを連想させる。
マリー「アリシア……あの子も、人形好きなのね。また作ってあげなくちゃ。」
リオレット「ね。」
リオレットとマリーは、目と目を合わせてくすっと笑った。
アリシアとメイルは、そんな二人に見守られながら人形を触っている。
 アリシアは、メイルがずっと持っているある人形に目が留まった。
アリシア「その子、ずっと持っているみたいだけど、お気に入り?」
メイル「これ?うん。一番大切な子なの。」
メイルが持っていた人形は、どこかのお坊っちゃまを連想させる男の子だった。白いブラウスに、黒いベストとハーフパンツ……。碧い宝石がついた小帽子と、タイがアクセントになっている。
アリシア「へぇー。かっこいい……。」
 アリシアは、その人形の凛々しい出で立ちときりっとした美しい瞳に釘付けになった。
メイル「小さい頃から持っている人形で、ヒスイっていうの。」
アリシア「そうなんだ……。」
メイル「更に、この子はね……。」
メイルが、人形を優しく宙に投げた瞬間。
メイルの隣に、同じ髪型と顔立ちで、同じ服装の男の子が現れた。
ヒスイ「やぁ。僕がヒスイだよ。」
 ヒスイは、アリシアに向かってはにかむ。
アリシア「わあっ。人形が人間になった。」
 アリシアは、ビックリ箱を開けたかのように両手を口に当て驚いた。

《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #26 

#26♀魔兎のたどり着いた先


《前回のお話》
シシャモの助言を受けた次の日。
ジグマがリリウムにご飯を持っていくと、リリウムがいなかった……。
リオンの占いによると向かった先は例の生存者例無しの山脈の奥地……
心配するばかりのメンバー達であった。


~ドラグネ山脈 グレンヴォルケイノ~
火口のそばにある、とある火山洞。
 そこには、ドラゴンが一匹眠っていた。
 火口には、一本の植物がなっている……。
そこにひょこひょことやって来たのは、一匹の人兎……リリウム。
リリウムは、お腹を空かせていた。
リリウム「グゥッ………ウグゥッ…………。」
そんなリリウムの目の前に現れたもの。 ヒイラギ形の葉っぱが特徴の植物の、真っ赤に燃える細長い実……。
リリウム「ウグッ……!?」
リリウムは、恐る恐る近付いた。
しかし、燃えるような赤。リリウムは、食べるのを一度はためらったが……。

腹減りに負けて、がぶりと噛みついてしまった。

リリウム「ウギャァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!ギャゥウウウウウウウウウウッ!!!!!」
体全体が熱くなり、口の中は激痛が襲いかかる!
リリウムは、水を求める……も、こんな煮えたぎる火山の頂上に水がある訳もなく。熱さと激痛に、のたうちまわるばかりであった。
そう、のたうちまわっている時だった。
今度は、大量の水がリリウムに降ってきた。
リリウム「ウギャアァアアアッ!?」
燃えるような激痛に襲われ大量の水を一瞬で飲んだリリウムは、気絶してしまった……。
?「(ちょっと、やりすぎたかな……w)」


~???~
少女は、目覚めた。
そこは、見たこともない塔の中。
辺りを見渡してみると、雲の中。相当高い場所にいるようだ………。
少女「ここはどこ……?僕は誰……?」
 すると、白衣を着た1人の男がやってきた。
男「やっと目覚めたようだね。」
 男は若く、穏やかな顔立ちをしている。
少女「……あなたはだーれ?」
 少女は、にやけている男の目を見つめた。
男「俺は、怪しいお兄さん……この塔“バベル”の主だよ。下界では、なんか恐ろしいとか言われてるんだけどさ……。」
少女「恐ろしい……?」
男「まぁ、下界の人よりはちょっと強いというのは確かかなー。君、お名前は?」
少女は、名前を言おうとした。
少女「僕は………。」
 しかし、言おうとしていた口がぴたりと止まる。
 男は、少女の顔色をうかがう。
男「あれ?どうした?」
少女「思い出せないの……。」
 少女は、顔をうつ向かせて言った。
男「あぁ……。」
男には、物心があった。
 きっと、あの激辛唐辛子を直に食べたせいなのだろう。この塔に連れてきて、何とか手当てはしたものの、あまりのショックで記憶が飛んでいるのだろう、と。
そう、その少女はあの魔兎――リリウムだったことをまだ、男も、リリウム自身も知らなかった。
グレン「一応、俺の名前はグレンって言うんだ。思い出せたらでいいから、君の名前も教えてくれ。」
リリウム「うん。……でも、この服は何……?」
それは、黒い生地をベースにフリルやレース、リボンなどが贅沢にあしらわれた少女的なドレスだった。しかし、生地はスケスケ。下が丸見えである……!
グレン「はははっ。それはちょっと着せ替えて見たかっただけ……。許してくれ。」
 恥ずかしがるリリウムを見て、にやにやと笑うグレン。
リリウム「………。」
リリウムは、羞恥心を覚えるばかりであった。


《続く》

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Vierge♀Cendeillion~ようこそ僕らの闇堕ちギルド~ #25 

#25♀リリウムの失踪


《前回のお話》
謎の男シシャモに、呪いの解除法を教えてもらうメンバー達。
しかし、それは到底無理なものだった……。


その日は、メンバー達全員とりあえず休むこととなった。
 魔兎化したリリウムも、頑丈な地下牢に二重、三重と閉じ込められることになった……。

 そして、次の日。

~ギルド内 特別地下牢にて~
ジグマ「おはよう……リリィ……。ご飯持ってきた………っていない!?」
 地下牢にいたはずの、リリウムの姿は無かった。

~ギルド内 ロビー~
エメラルド「リリィが消えた!?あの牢から逃げたというのか!?」
 ギルド設計に携わったエメラルド。リリウムでさえ脱走できないつもりで設計した頑丈な牢が破られたと聞いて、驚きを隠せなかった。
ジグマ「ご飯を持っていったら……。」
エメラルド「昨日の夜まんまと逃げられた、ということか。リリィも本当侮れないな。」
リン「問題はりりしゃをどう探すか……。」
エメラルド「そうだな。遠くに行ってなければいいけど。」
 リオンは、その隣でタロットカードをよく混ぜていた。
そして、混ぜたカードの中から一枚を引く……。
リオン「分かったぞ。占いによると、恐らくソルリー地方………。しかも場所はドラグネ山脈の奥地……。」
ジグマ「え………!?」
ジグマや周りのメンバー達は、心配になった。
かつて、生存者例のないドラグネ山脈。その奥地に、(いくら桁外れの能力を持っているとはいえ)たった1人で向かっている。ドラゴンなんて何頭もうじゃうじゃいるだろうから、流石の魔兎でも歯が立たないはず……。
リオン「さぁ、助けに行くか助けに行かないか。私の占いではどちらにしても悪い方向に向いているらしい……。」
 リオンの表情は、険しかった。
ジグマ「えっ………。出来れば助けにいきたいけど……。」
エメラルド「こんな時は命を優先すべきだと思うな……。」
リン「じゃありりしゃ死んじゃう………!」
それぞれの想いを口にするメンバー達。
ギルド内には、重い空気が漂っていた……。


《続く》

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